「SA7」Mission:Chocolate Talk♥
こんにちは。きりこです。
今日はバレンタインですね。
というわけで本日は、
思い入れのあるタイトルのひとつである
「SA7-Silent Ability Seven-」の
バレンタインSSを紹介させていただきます。
SS「Mission:Chocolate Talk♥」は、
『電撃Girl's Style』誌の
2015年2月10日発売号に御谷いちろさんの
描きおろしイラストと一緒に掲載していただいたもので、
私がプチレーヴで初めて書いたSSだったかもしれません。
確かこのSSは、さすがにまだ「SA7」への理解も浅い頃だったので、
当時のディレクターさんに直してもらった気がします。
当時は「Goes!」の制作の割合が多かったので、
「SA7」は制作も広報もアシスタントという立場ではありましたが、
『電撃Girl's Style』誌や『Cool-B』誌掲載用や
ステラワースさんの特典小冊子用に書いたSS、
公式サイト用に書いたunknownたちのハロウィンSSなど
どれも楽しい気持ちで書かせていただきました。
(当時の私は楽しすぎてグッズ妄想ブログとかも書いていたようです)
この「Mission:Chocolate Talk♥」もそのひとつでした。
少し長いのですが、どなたかにチョコを贈る前にお時間があればご覧ください。
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「Mission:Chocolate Talk♥」
登場人物:ゼロ(成瀬伶)&エイジ(日向翔太)
エイジ「あとちょいでミッションコンプリート! ってトコで警戒レベル『高』になるとか、ツイてないよなー」
ゼロ「……そうですね。でも“あいつ”の直感もありますし、ひとまずこのあたりで待機しましょう」
エイジ「そーだな。それにしても、こんな暗い路地裏で男と待機ってのはどうなのかね、ったく。俺は本部で“あの子”みたいに可愛い子と一緒にサポートにまわりたかったんだけど」
ゼロ「……今回のミッションを遂行するためには、俺たちの能力が最適だったんだから仕方ないでしょう。もし選べるなら俺だって――」
エイジ「『俺だって』何なのかなー? なあ、ゼロ?」
ゼロ「……何でもありませんよ。別にいいでしょう。それよりちゃんとPDAチェックしてくださいよ」
エイジ「はいはい。お、警戒レベル『中』に下がったな」
ゼロ「リードさんのセキュリティシステムへのアタックが上手くいったみたいですね。でも、『エイジとゼロは引き続き待機』ってことは……」
エイジ「まだ何か危険があるかも、って所かな。"あの子"の感に引っ掛かるような」
ゼロ「そうですね。……少し、周囲の音をチェックしてみます」
エイジ「聴覚を高めるんだっけ。便利だよなー、その能力」
ゼロ「得意なのが聴覚ってだけで、五感ならどれでも可能ですけどね。それじゃ少し、静かにしててください」
エイジ「はいはい」
ゼロ「……聞こえます。ずいぶん軽いけど……これは足音? だが、足音が小さい……手練れの敵かも知れません! だんだんとこちらに近づいてます。一歩、二歩……って、えっ!?」
エイジ「……どうした?」
ゼロ「……すみません、勘違いでした。気配が薄く、足音を殺していたので手練れのエージェントかと思ったんですが……」エイジ「違ったのか?」
ゼロ「途中で跳躍と着地音、それに鳴き声が聞こえたので、多分猫です……」
エイジ「く、くくっ……ゼロ、お前猫を敵と勘違いしてたのかよ? 緊張しすぎだって」
ゼロ「お、音だけだと紛らわしいんですよ!」
エイジ「それにしても……くくくっ、まあ、まだまだ新米だしなぁ。経験積めば大丈夫だって」
ゼロ「……エイジさんはいつも余裕ですよね」
エイジ「何事も力の入れすぎは良くないしな。自然体が一番。ほどほどがいいんだよ」
ゼロ「ほどほど……ですか。でも任務で気を抜いたら危ないんじゃ――」
エイジ「ゼロはマジメに考え過ぎ。ん〜、どうしたもんかなぁ〜? ……あ! そういえば、お前チョコレートいくつもらった?」
ゼロ「…………はい?」
エイジ「今日は2/14。バレンタインじゃん? で、俺たちは男の子。となると当然、女の子からチョコレートを貰う、と」
ゼロ「エイジさん……あの、今、ミッション中ですよ?」
エイジ「こういう時こそ雑談でリラックスってのが大事なんだぜ? で、どうだった?」
ゼロ「で? って言われても……。エイジさんはもらったんですか?」
エイジ「当然、たーっくさん女の子から貰ったよ」
ゼロ「あー……そうですか」
エイジ「そうだ! ゼロの能力って五感高められるんだよな? ってことは、味覚を高めるとチョコのおいしさも何倍かに感じたりするのか?」
ゼロ「……気持ち悪いくらい激甘に感じるだけですよ」
エイジ「なんだ、もったいない。そういや、ゼロは"あの子"からは貰ったか? なかなか手が込んでて、美味そうなチョコだったぞー?」
ゼロ「……へぇ、エイジさん、貰ってたんですね」
エイジ「まあな。で、お前はどうなんだよ?」
ゼロ「……別にどうでもいいじゃないですか」
エイジ「隠すなって。なあ、『"あの子"って良い子だよな?』」
ゼロ「……そうですね」
エイジ「『多分あのチョコ、一生懸命手作りしてくれたんじゃないか? 貰ったなら大事に食べないとなぁ?』」
ゼロ「そう、ですね……。大事……」
エイジ「『いつ渡されたんだ? もう食べたのか?』」
ゼロ「ミッション前に……貰って、後で……食べようとバッグに……って、はっ!?」
エイジ「そうかそうかー。やっぱり貰ってたな?」
ゼロ「……エイジさん、俺に能力使いましたね? “声”での催眠を……」
エイジ「さぁね〜? あ、そうそう、俺っていつもホワイトデーのお返しが大変でさぁ」
※30分経過
エイジ「――ってことがあって、俺は言ってあげたんだよ。君が一番だよ、ってね。そうしたらその子、赤くなっちゃって。ホント女の子って可愛いよなぁ」
ゼロ「(まさか30分も自慢を聞かされることになるとは……)」
エイジ「どうした? なんかお前、ぐったりしてない?」
ゼロ「いえ……。あっ!」
エイジ「ん?」
ゼロ「エイジさんの能力って、“声”の能力でしたよね? さっき俺に使ったみたいに催眠誘導みたいな事も出来る……」
エイジ「そうだけど? 正確には『警戒心をかいくぐり、相手を心地よくさせる波長の声』が俺の能力。それがどうかした?」
ゼロ「もしかして“声”を使って女の子を騙してたりするんじゃ……」
エイジ「な、何言ってんのお前!? ちょっと“声”かけてチョコもらったりなんて、そ、そんなことするはずないだろ!!」
ゼロ「ちょ、エイジさん、声大きい!」
エイジ「あ、ああ……悪い悪い。あのさ……本当に使ってないからな?」
ゼロ「わかりましたって……あ、警戒レベルが『低』になりましたね。ミッションを続行せよって指令も来てます」
エイジ「リードが上手くやったみたいだな。行くぞ、ゼロ! ミッション再開だ!」
ゼロ「はいっ!」
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今思うと、「SA7」のキャラクターたちは
任務もこなすエージェントでありつつ、
日常の顔も持っているキャラクターであったので
季節のイベントに絡めやすかった気がします。
バレンタイン以外では夏祭りとか海の家とか。
「SA7」は気になっているけれど
まだプレイしたことがないという方は、ぜひプレイしてみてくださいね。
今、DL版がとてもお買い求めやすくなっています。
それでは、また。
次はどのタイトルについてお話しますかね?
- 2019.02.14 Thursday
- SA7
- 16:55
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- by プチレーヴ